統計数理研究所

情報・システム研究機構シンポジウム2014開催終了

情報・システム研究機構シンポジウム2014
去る10月17日(金)一橋講堂(東京都千代田区)において、「情報・システム研究機構シンポジウム2014ー新たなステージに立ち、ともに未来を拓くー」を開催し、約350名の方々にご来場いただき、盛況のうちに閉会しました。

関連記事:情報・システム研究機構シンポジウム2014参加受付開始(2014.09.11)

機構設立10年にあたる今年は、「これまでの10年」を振り返る前半と、「これからの10年」を見据える後半の2部構成のプログラム。その合間には、隣室の中会議場にて約1時間のリサーチコモンズおよび各研究所の研究活動を紹介するポスター・セッションが行われ、活発な意見が交わされました。

前半はまず、常盤豊 文部科学省研究振興局長から来賓のご挨拶をいただいた後、初代機構長の堀田凱樹名誉教授(ROIS)から「法人化をチャンスと捉えるには?」の講演。続いて、設立直後に発足した新領域融合研究センターの足跡を振り返り、立上げの苦労話や現在の研究成果との結びつきを報告する3つの講演が行われました(国立遺伝学研究所 城石俊彦副所長、国立極地研究所 伊村智教授、統計数理研究所 中野純司教授)。

後半は「大学共同利用機関法人としての機能強化〜データ中心科学の国際拠点を目指して〜」というテーマのもと、北川源四郎機構長が壇上に立ってロードマップを示すことからスタート。続いて、金出武雄カーネギーメロン大学教授/元産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センター長による招待講演「ロボティクスとビッグデータ」、元Google米国本社副社長兼Google日本法人社長の村上憲郎氏による「データ中心科学の推進と機構への期待」が行われました。この頃には、会場は立ち見が出るほどの盛況となり、さらに若手研究者代表による2つのトーク(統計数理研究所調査科学研究センター 稲垣佑典特任研究員、国立情報学研究所 鯉渕道紘准教授)、そして最後に丹羽邦彦機構長補佐による閉会挨拶が会を締めくくりました。

(コモンズURA)

イノベーション・ジャパン2014に出展

イノベーション・ジャパン2014

9月11日と12日の2日間、東京ビッグサイトにおいて「イノベーション・ジャパン2014-大学見本市」が開催されました。本イベントは、(独)科学技術振興機構(JST)と(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の主催による国内最大規模の産学マッチングイベントとして、500を越える大学とベンチャー企業等が参加し、その研究成果や開発技術を展示、プレゼンテーション等により情報発信し、ビジネスマッチングを促進する総合イベントです。

今回、統計数理研究所では、モデリング研究系の瀧澤由美准教授が出展し、ムサシノ機器㈱と共同で研究を進めている「マイクロ波による液面位置計測方式」の展示を行いました。この技術は、液化天然ガス輸送用の大型タンカーにおける液面位置計測を、高精度かつ安価に実現可能にするものです。

会期中は両日とも盛況で、出展ブースでは70名を越す方々に説明と資料を求められました。特に生命科学の研究者から研究の方法への助言を求められ、液面計測に関わる技術者からは有益な示唆をいただきました。統数研URAは展示支援等を担当し、ポスター展示会場では、説明が研究や技術の詳細に及ぶと、議論が一気に白熱する様子などを間近で体験しました。また研究所概要パンフレットや広報グッズの配布を通じ、統数研をより広く知っていただく良い機会ともなりました。

(統計数理研究所URA、小川洋子)


第4回URAシンポジウムに参加しました。

第4回URAシンポジウム2014@北海道大学

9月17日(水)〜18日(木)、北大で行なわれた第4回URAシンポジウム 第6回RA研究会 合同大会に参加してきました。当機構からの参加者は13名(うちURAは8名、礒野、笹山、岡本(裕)、北村、岡本(基)、小川、来栖、野水)です。

参加人数も550名と多く、URAシンポジウムセッションと大学研究力強化ネットワークセッションが平行開催となるなど、盛り沢山なプログラムの一部しか聞くことができませんでしたが、URAに関わる情報を多く仕入れることができました。既に文科省の基調講演が資料公開されており、これから各自の報告書を集めて、全体の情報共有を図っていきます。

また、ポスターセッションや全体討論の中では、他大学URAなどと話す機会を得、今後のネットワークづくりに大いに役立つものと思います。

来年は信州大学で開催されることが決まりました。大変有意義な大会ですので、もっと大勢で参加しましょう。

(野水 昭彦)

関連記事:「URA合同シンポジウムに参加(国立情報学研究所)」

当日の発表等の資料・ポスターセッションのデータが公開されました(2014/10/15追加)↓

第4回URA合同MT「グループ討議」から

2014年8月28日(木)に行われたURA合同ミーティングの第二部「グループ討議」では、3グループに分かれてディスカッションが行われ、若手URAファシリテータが活躍しました。その3人のみなさんに、その成果や今後へ向けての感想等についてひとこと振り返っていただきました。

(池谷瑠絵) 

URA全体会議グループ討議A

グループA:本多 啓介(統数研)

グループディスカッションはURAステーション発足以来、初めての開催でしたが、我々が抱える課題の再確認と同時に意外なところで認識の相違を発見できるなど、実り多い議論ができました。我々が向かうゴールが漠然とした暗黙の了解から明確な共通認識に変わったことが、最大の成果だと思います。グループAの皆様にはつたない進行で申し訳なかったところもあり、今後このような機会が増えることでさらに経験を積むことができればうれしいです。
URA全体会議グループ討議B

グループB:小川 洋子(統数研)

ROIS-URAが置かれた状況を共有する事ができ、良かったです。また、URAのメンバーはそれぞれ、年代も所属拠点もさまざまです。今回、入り混じってグループを組んだことにより、それぞれの事情、視点、能力などの違いを実感しました。

自身の未熟だと感じる点は反省し、他の方の良いところは見習って成長していきたい! と感じました。
URA全体会議グループ討議C

グループC:横尾 成子(コモンズ)

若手URAとしてファシリテーターを任され、慣れないながらも議論をまとめて発表するまでを一通り経験し、充実した時間となりました。

特に今回は内輪の会議というで気負うことなく、また、グループのメンバーの協力を得られたことで、ファシリテーターとしての役割を果たすことができたと思います。

情報・システム研究機構シンポジウム2014参加受付開始

情報・システム研究機構シンポジウム2014

「情報・システム研究機構シンポジウム ー新たなステージに立ち、ともに未来を拓くー」のプログラムが公開になりましたので、ご案内いたします。

ご参加登録はこちらから
http://www.rois.ac.jp/sympo/2014/index.html

<開催概要>
日時:2014年10月17日(金)13:00〜18:00
場所:学術総合センター内 一橋講堂にて(東京都千代田区一ツ橋2-1-2)
交通:地下鉄 神保町駅・竹橋駅 徒歩3分

※12:30〜受付を開始いたします。

<プログラム概要>
第一部 これまでの10年  13:05〜15:00
★併設ブース展示(中会議場)15:00〜16:00
第二部 これからの10年  16:00〜18:00

ポスターのダウンロードはこちらから
http://www.rois.ac.jp/sympo/2014/pdf/sympo2014.pdf

(コモンズURA)


兵庫高校「東京みらいフロンティアツアー」の一環で来所

8月4日、統計数理研究所では、国文学研究資料館、国立国語研究所、国立極地研究所との連携のもと、兵庫県立兵庫高校「平成26年度東京みらいフロンティアツアー」の一環により、同校の生徒38名、引率教諭3名、計41名の来所見学受け入れを実施しました。

当日は、猛暑のさなか、関西から東京への移動を経て到着した高校生をお迎えし、丸山宏副所長の司会進行のもと、次のようなプログラムが展開されました。

樋口所長からは、歓迎の挨拶及び「研究所の概要説明」があり、各先生方の講演を、これから進路を選ぶための参考にして欲しい、と励ましの言葉をいただきました。続いて、国立極地研究所 本吉副所長による「南極からみた地球の歴史」、統計数理研究所 野間助教による「統計が新しい医療を創る? 〜医薬品の開発,PM 2.5の大気汚染研究から先端医学研究まで〜」、国文学研究資料館 山下教授による「日本の古典の魅力」、国立国語研究所 石本特任助教による「円滑な会話の仕組み」と題した講演がそれぞれ行われました。また、講演終了後は、立川キャンパス各研究所の施設を見学し、生徒さんたちは熱心に説明を聞いていました。

今回のツアーを迎え入れるにあたり、本日の講演等が、生徒さんが進路を選ぶきっかけの一つになれば、という思いを込めてご案内した1日でした。本件に係る企画準備は、統数研の企画グループとURAが支援しました。

(統計数理研究所URA)

兵庫高校「東京みらいフロンティアツアー」集合写真

兵庫高校「東京みらいフロンティアツアー」
41名のみなさんを歓迎

兵庫高校「東京みらいフロンティアツアー」丸山宏副所長

丸山宏副所長の司会進行でスタート。
左は樋口所長。


兵庫高校「東京みらいフロンティアツアー」施設見学

「東京みらいフロンティアツアー」施設見学
(スーパーコンピュータ)


オープンハウス&連携イベント2014

平成26年6月12日に、統計数理研究所に於いて、横幹技術協議会、横幹連合、統計数理研究所の3機関主催による「第42回横幹技術フォーラム文部科学省委託事業合同報告会-数学と産業の協働、データサイエンティストの育成-」が開催され、来場者は、118名あった。

当日は、統数研伊藤聡教授による「数学協働プログラム」に係る成果報告、広島大学西森拓氏による「アリにおける意思決定と失敗戦略」と題した講演、丸山宏副所長による「データサイエンティスト育成ネットワークの形成」に係る成果報告が行われた。

続いて、後半は大阪ガス(株)河本薫氏による「普通の企業におけるデータ分析人材のやりがいと苦悩」と題した講演、楽天(株)平手勇宇氏による「ビッグデータによるサービスの改善」と題した講演、河本、平手、丸山3氏による 談「データサイエンティストの未来」が行われた。最後に、出口光一郎横幹連合会長による閉会挨拶があり終了した。今年度は、オープンハウスの連携イベントとして合同報告会が行われたものである。

続いて2日目は、メイン行事である統計数理研究所のオープンハウスが行われた。産総研後藤真孝氏による「音楽情報処理が切り拓く未来」と題した講演、統数研持橋大地准教授による「音楽と言語へのベイズ統計的アプローチ」と題した講演、が行われた。そのほか、ポスター展示による研究紹介、統計よろず相談、総研大複合科学研究科統計科学専攻大学院説明会がそれぞれの会場に分かれて行われた。来場者は、172名であった。

統数研URAの役割:開催準備全般・運営支援、講演動画配信、広報活動

(運営企画本部広報室) 

統計数理研究所オープンハウス2014 ポスター展示による研究紹介のようす

統計数理研究所オープンハウス2014 ポスター展示による研究紹介のようす
統計数理研究所オープンハウス2014 特別講演会のようす

統計数理研究所オープンハウス2014 特別講演会のようす

スパコン愛称の決定

統数研では平成26年度、タイプの異なる3つのスーパーコンピュータを順次導入しています。4月から共有クラウド計算システムと世界最大規模の共有メモリ領域を持つデータ同化スパコンが稼働中です。7月からは分散メモリ型の統計科学スーパーコンピュータの稼働を開始します。

このように最新のスパコン群が整備されていくなかで、統数研ではこの強力な計算資源を基礎研究、共同利用研究の柱と捉え、様々な支援策を実施していくことになっています。その一環として、より一般の方に親しんでもらおうということからスパコンの愛称を広く募集しました。

統数研HPのスパコン愛称募集サイトにて平成25年12月25日(水)〜平成26年1月20日(月)の期間で募集したところ予想を超えるたくさんの応募が集まりました。この応募のなかから所長、及び、スーパーコンピュータシステム仕様策定委員会(以下委員会)による厳正なる審査の結果、下記のように愛称を決定しました。

データ同化スーパーコンピュータシステム
愛称:「A」
理由:Assimilation(同化)、Advanced(高等の, 上級の)から
統計科学スーパーコンピュータシステム
愛称:「I」
理由:Intelligence(知能)、Investigate(研究する)から
共用クラウド計算システム
愛称:「C」
理由:Cloud(クラウド、雲海)、Community(共同社会)から

選定理由として──

  • 各システムの特徴を1文字で端的に表現している。
  • ・ロゴマークのデザイン化が容易。
  • 3つそろうと統数研元所長、故 赤池弘次先生の業績、AICとなり、今後3つのスパコンが互いの特徴を活かしつつ、三位一体となって活躍するイメージにつながり、統計数理研究所ならではの愛称としてふさわしい。

今後、統数研ではこの愛称をもとに様々な広報活動を実施していきます。また大学共同利用機関法人として、統計科学分野の研究者にとって、より使いやすいスパコンを目指して技術的支援策をURAステーションが担当していきます。

統数研URAの役割:愛称公募係(愛称募集告知、公募事務など)を担当

(統計数理研究所URA) 


次世代リーディングシンポジウム

2014年1月27日(月)午後、一橋講堂にて、東京大学・名古屋大学・お茶の水女子大学と統計数理研究所が主催して『次世代リーディングシンポジウム』を開催した。

グローバルに活躍できるリーダー養成を目指す「博士課程教育リーディングプログラム」、情報科学・統計数理の分野で人材育成を進める統計数理研究所、相互に深く関連するセクターが次世代を担うイノベーティブ・リーダー育成への貢献を目的に開催したもので、大学、官公庁、企業等から幅広く150名を超える参加者が熱心に耳を傾けた。

最初に主催者を代表して統計数理研究所所長・樋口知之が開会挨拶を行い、文部科学省高等教育局大学振興課大学改革推進室長・猪股志野氏から来賓挨拶をいただいた。次に三菱電機人事部人材開発センター・亀山正俊氏の基調講演「企業が求めるグローバル・イノベーション・リーダー」により技術系リーダー像が明確にされた。それを受けて東京大学・竹村彰通教授、名古屋大学・武田一哉教授、お茶の水女子大学・古川はづき教授、吉田裕亮教授の各講演が続いた。途中、講演内容の理解を深めるポスターセッションを挟み、統計数理研究所・丸山宏教授、伊藤聡教授が講演を行った。最後の東京大学・坂井修一教授の閉会挨拶まで、会場は終始熱気に包まれていた。

グローバル化やイノベーションに対するアカデミアの関心の高さとリーダー育成の重要性に改めて気付かされたシンポジウムだった。

統数研URAの役割:開催準備・運営全般、共催機関との調整、広報活動

(統計数理研究所URA) 

次世代リーディングシンポジウム メイン会場

ポスターセッション会場にて

アメリカ出張報告

NIG2

出張期間:平成26年2月20日から3月2日
訪問先:コロラド大学ボルダー校、デューク大学、ノースカロライナ大学テャペルヒル校、統計応用数理学センター、NCURA

小川(統数研URA)、横尾(コモンズURA)、河瀬(機構本部)の3名でURA 事業先進国の代表格といわれる米国へ情報収集のため出張した。外部資金獲得機会の策定や産学連携、女性研究者支援、研究者間交流及び研究人材育成、法令順守、URAの労働環境整備に関して、訪問先機関を取り巻く環境や取り組みについてうかがった。

訪問先においては、研究者の実際の所属場所となる大学や研究機関の雰囲気を肌で感じ取ることが出来た。さらに、複数の大学を続けて訪問したことにより、研究者を支援する取り組みには大学ごとに特色があることがわかった。コロラド大学では研究者間ネットワークやURA組織体制の強化、デューク大学は充実した研修制度や情報システムの整備、ノースカロライナ大学は産学連携の強化等に取り組んでいるとのことであった。

打ち合わせだけでなく、ランチミーティングやディナーミーティングを通して、URAの仕事に対する熱意を語ってもらうことができた。また、デューク大学に留学中の日本人学生3名との夕食会も行い、現地での生活の様子や留学するに至った経緯を話していただいた。

(横尾、河瀬)